大学見本市開催
去る9月16日(火)から18日(木)にかけて、東京国際フォーラムでイノベーション・ジャパン2008―大学見本市―(以下見本市)が開催された。これは国内大学の最先端技術シーズを一堂に集め、産業界との出会いを実現するマッチングイベントである。初日はあいにくの天候で人出が心配されたが、沢山の方々が来場し、研究発表に釘付けだった。
見本市は、大学の技術シーズを広く産業界に紹介することを目的に、2004年に始められる。今年は329の研究成果の展示がなされた。年々来場者数は増加しており、昨年度は4万4517人の方が訪れている。
見本市では環境、新エネルギー・省エネルギー、アグリ・バイオ、医療・健康、ナノテク・材料、知財本部、ものづくり、ITなど、大学における最先端技術分野の研究成果の展示および研究者自身が研究成果の実用化を展望したプレゼンテーションを行う「新技術説明会」を実施している。
本学からも新・省エネルギー、ナノテク・材料、ものづくり、ITなど5つのブースを出展。いずれのブースも様々な研究成果を発表しており、とても画期的であった。
本学の新・省エネルギーブースでは「人に優しい氷スラリーの提案とその利用法」についての研究発表がなされた。従来の氷スラリーは人体への影響や壁面氷結があったが、食用植物油・食用乳化剤の使用により、人体への安全が確保できるそうだ。その氷スラリーはビル空調または食品冷蔵に利用される。
見本市のもう一つの目玉である「新技術説明会」。大学、公的研究機関およびJSTの各種事業により生まれた研究成果の社会還元を促進するため、発表者が実用化を目指した新技術の説明を行う。
説明会では発表テーマに関する質問や共同研究・技術導入の要望については個別の相談コーナーが設けられている。また本学理工学部電気電子情報通信工学科の庄司一郎準教授が「常温接合を用いたレーザ光波長変換デバイス開発」に関する説明を行った。
さて、今回の見本市では5周年特別企画と称し、
2つの講演会が実施された。ひとつは安倍前内閣総理大臣を迎えての「目指すべきナショナル・イノベーション・システムについて」。ふたつ目に電気自動車「Elicaプロジェクト」のリーダー・慶応義塾大学教授による講演「電気自動車で時速400kmに迫る!産学連携Elicaプロジェクトの挑戦」。どちらも初日の最大企画となった。
本学が持続的な産官学連携活動による「知の社会還元・研究の高度化」をスローガンに掲げ、産官学連携・知的財産本部を設置したのは2005年のことである。3年の月日が経ち、大学全入と叫ばれる時代に突入した。大学としての総合力が問われる今、本学の研究・教育成果が社会に還元され、より特色ある大学になっていくことが求められるだろう。
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